隠れスポット!道頓堀ど真ん中に突如の静寂「浮世小路」大正浪漫、雰囲気抜群の裏路地

隠れスポット!道頓堀ど真ん中に突如の静寂「浮世小路」大正浪漫、雰囲気抜群の裏路地

大阪・道頓堀で最も静かな50メートル。観光客の目に留まらない路地裏は歴史と文化の宝庫だった

グリコの看板、巨大なフグ、かに道楽のカニ…。派手な看板と観光客であふれる道頓堀。その喧騒のど真ん中に、不思議な静けさを持つ路地があります。

まるで異世界への入り口。道頓堀の賑わいを背にその路地へ一歩足を踏み入れると、そこには大正時代の大阪が広がっていました。

その名は「浮世小路」。

一度は訪れたい。でも、あまり多くの人に知られたくない―。そんな思いが交錯する、大阪随一の隠れ路地を紹介します。

浮世小路

浮世小路

浮世小路は、大阪道頓堀にある小さな路地です。昔の大阪を再現した展示がされており、大正浪漫を感じられる隠れた観光名所となっています。

公式サイト
http://www.dotonbori.or.jp/ukiyo/
所在地
〒542-0071 大阪府大阪市中央区道頓堀 1-7-22

道頓堀の賑わいから一転、美しき静寂へ。

浮世小路に入ると、大正ロマンの時代、1912年~1926年頃の大阪の世界にタイムスリップできます。

浮世小路

あれだけ道頓堀は人で賑わっているのに、ここはいつ来ても静かです。まるで本当にタイムスリップしたかのよう。

浮世小路

浮世小路

提灯

極狭路地に大正ロマンと昭和レトロが満載!

浮世小路の全長はおよそ 50m, 道幅わずか 1.2m という短く細い路地に、大正、昭和時代の大阪風景(昔の道頓堀筋と法善寺横丁を再現)をぎゅっと詰め込んだ路地になっています。

浮世小路

大正・昭和、道頓堀の歴史と街並み

こちらは、道頓堀川周辺の街並みや歴史を立体イラストとしてマップにしたもの。当時のこの地域の有名人や名物、歴史的な出来事などがマッピングされています。

立体イラスト

立体イラスト

1960 年代の大阪と音楽喫茶「ナンバ一番」

こちらは 1960 年代の大阪の風景が描かれた「絵地図」です。

絵地図

右手に描かれた建物は、当時大阪の道頓堀の橋のたもとににあった音楽喫茶「ナンバ一番」という 6 階建てのレジャービル。シャンソン、ウエスタン、ロカビリーなどのジャンルで毎晩ステージが開催されており、大阪のミュージックシーンを牽引しました。

一寸法師

一寸法師といえば真っ先に思い浮かぶのは住吉大社ですが、ここ、浮世小路でも、一寸法師大明神にお参りできます。

一寸法師大明神

一寸法師といえば、日本で知らないひとはいない、子供の頃に一度は目にするポピュラーな童話です。一寸(約3cm)しかない小さな身体で生まれ、一寸法師と名付けられた主人公。一寸法師は高い志を胸に、針を剣とし腰に挿し、御椀を舟にして川に乗り京都まで行き、そこで出世するお話です。最後は鬼を倒し、神の力が宿ったアイテム「打出の小槌」によって人並みの身長&美青年になり、お姫様とハッピーエンドをむかえる。というお話ですが、どうやらその御椀で渡った川が道頓堀川であった。と言い伝えられています。

100 円でおみくじも引けます。神社では決して引けない個性的なおみくじになっていますので、ぜひ引いてみてください。お社の中には一寸法師もいます。

一寸法師大明神

他にも、ここにあった昔の「今井楽器店」の看板や、夫婦善哉、芝居茶屋、南地花月亭の展示などがあります。わずか 50m ほどの狭い路地に、昔の大阪風景が沢山詰め込まれており、必見の観光スポットです。

知らないと見つけられない!知る人だけがたどり着ける異世界への入口

あなたは知らずに通り過ぎている―。

道頓堀商店街の賑わいの中に、一瞬だけ発見のチャンスがある。

それだけ浮世小路は細い路地のため、偶然通りかかることがほぼ不可能な隠れ路地です。どれだけ道頓堀が人でごった返していようとも、浮世小路だけはひっそりしています。

正確な場所は、きつねうどんが有名な老舗割烹「道頓堀今井 本店」の脇にある路地です。

道頓堀今井 本店

浮世小路

もしあなたが旅行で大阪、道頓堀に来たならば、浮世小路に行けば大阪通です。家族、友人に自慢できます。それくらいあまり知られておらず、まさに知る人ぞ知る大阪の隠れ観光スポットです。

大阪観光の穴場スポット「浮世小路」で出会う、喧騒の中の大阪ならではの癒し空間

せわしなく時が流れる道頓堀。グリコの看板を背に、観光客が足早に行き交う大通り。その立ち止まることすら難しい雑踏の中で、浮世小路は黙って佇んでいます。

浮世小路

狭い路地を一歩踏み入れた瞬間、観光地の喧騒は消え去り、耳元には木で作られた看板が軋む音や下駄の音、人々の話し声が聞こえてきます。この小さな空間が、100年以上の時を超えて、当時の大阪の魅力を私たちに語りかけてくれます。

浮世小路

50メートルという短い路地の中に詰め込まれた大正時代の大阪は、誰もが知っているグリコの看板やかに道楽と同じように、いや、それ以上に価値のある大阪の観光スポット。観光客で混み合う道頓堀で、ほっと一息つける隠れた癒しスポットとしておすすめです。

ちなみに、道頓堀商店街から浮世小路に入ると、先は法善寺横丁に出られます。

決して賑やかだけが道頓堀ではない。静寂と懐かしい雰囲気を楽しみに、ここ浮世小路に足を運んでみてください。

浮世小路

あわせて読みたい: