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東京の喧騒から少し離れた世田谷区。その静かな住宅街の中に、900年以上の歴史を誇る世田谷八幡宮が佇んでいます。源義家が創建し、江戸三大相撲の名所として知られるこの神社は、今なお地域の人々の信仰の中心であり、また歴史と文化を感じられる貴重な観光スポットでもあります。
本記事では、世田谷区のスピリチュアルスポットである、世田谷八幡宮を紹介します。
世田谷八幡宮(せたがやはちまんぐう)は、東京都世田谷区にある神社です。江戸三大相撲の名所であり、相撲をとるための土俵があることでも有名な神社です。創建は 11 世紀後半(平安時代後期)とされており、長い歴史を持っています。主祭神は応神天皇(おうじんてんのう)で、武運や学問、子どもの健康を守る神様として信仰されています。
世田谷八幡宮は、世田谷区の地域の守り神として地元の人々からも親しまれ、初詣や七五三などの行事で賑わいます。秋には盛大な秋季大祭(例大祭)が行われ、神輿やお囃子など、地元の住民が参加して伝統行事を守り続けています。また、境内には太鼓橋や大銀杏の木など、風情ある景色が広がっており、四季折々の自然も楽しめる場所です。世田谷区の歴史を感じることができる観光スポットとしても人気があります。
世田谷八幡宮は、約900年前に源義家(みなもとのよしいえ)によって創建されました。1091年(寛治5年)、義家が東北地方での戦い(後三年の役, 1087年から1094年に起きた東北地方での戦乱)に勝利した帰り道、世田谷で豪雨に見舞われ、しばらく滞在しました。その際、義家は戦勝を八幡大神(はちまんおおかみ)のおかげと感謝し、現在の大分県にある宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)の神霊をこの地に迎え、神社を創建しました。
また、この時に士卒たちに相撲を取らせたことが起源となり、現在でも奉納相撲が行われています。
約400年前、世田谷城主の吉良頼康(きらよりやす)が社殿を修築し、現在でも残る備前雲次(びぜんうんじ)の太刀を寄進しました。この頃、世田谷八幡宮は吉良家の祈願所として深く信仰され、代々大場氏(おおばし)によって神事が執行されました。
1590年、豊臣秀吉の関東討伐により吉良家は滅びましたが、その翌年に徳川家康が江戸城に入り、世田谷八幡宮を守護するために社領を授けました。家康は源氏の子孫でもあり、八幡宮に特別な思いを抱いていたとされています。
明治時代には「郷社宇佐神社」と呼ばれましたが、戦後に国家管理を離れ、再び「世田谷八幡宮」の名に復元されました。昭和39年には社殿が改築され、現在の荘厳な姿となっています。今日では、世田谷区の守り神として多くの人々に信仰されています。
20 〜 30 分程度で回れます。
世田谷八幡宮は、コンパクトな敷地にポイントが詰まっているので巡りやすいです。
大鳥居
大鳥居をくぐるともう一つ鳥居があります
本殿に向かう参道は石段になっており、ここを上っていきます。
階段を上りきると本殿が見えてきます。
石段を上りきると、左手に手水舎があります。
花手水として飾られていることもあり、運が良ければ美しい風景にも出会えます。
世田谷八幡宮の狛犬様は表情と佇まいが凛々しいです。
訪問時はまさに元旦。初詣の人々で賑わっていました。写真の混雑具合でも、約 15 〜 20 分ほど列に並びお参りできました。
本殿は色鮮やかです。
おみくじは、通常のおみくじと、鈴音みくじの 2 種類あります(100 円)。共に、英語版のおみくじもあります。
「鈴音みくじ」は、おみくじに「鈴」が付いており、持ち歩くとご利益があるというおみくじです。
赤い箱に 100 円を投入するとおみくじが出てきます。
世田谷八幡宮には土俵があり、江戸時代から続く奉納相撲の伝統を今に伝えています。
毎年9月に開催される秋季大祭では、東京農業大学の相撲部による奉納相撲が行われ、神様に感謝を捧げ、豊作を祈るための神聖な儀式として行われます。この奉納相撲は、かつて江戸三大相撲の一つに数えられたほどの歴史と格式を持ち、土俵はその重要な舞台となっています。
世田谷八幡宮の土俵は、ここが建立され、八幡大神様を盛大にたたえる際の祭で相撲が奉納されたことが始まりです。その名残で現在でも秋祭りで神事として相撲が行われています。
世田谷八幡宮には、「力石(ちからいし)」が展示されています。力石とは、昔、力試しや筋力アップのために持ち上げられた大きな石のことで、世田谷八幡宮にはこの石は、力自慢の人々が挑戦していたものとされ、当時の人々の生活や文化を垣間見ることができます。
「四拾八貫」と刻まれた約180kgの石が残されています。
「四拾八貫」は「48貫」であり、
1 貫(3.75kg) × 48 = 180kg
を意味します。
仮殿
社殿の改築時にご神体を一時奉安するところですが、今は役目を終えられているようです。
世田谷招魂神社(せたがやしょうこんじんじゃ)は、日露戦争・太平洋戦争の戦没者が祀られている社です。
1958年(昭和33年)に創建されたこの神社は、元々は世田谷 1 丁目にあった乃木神社の社殿を譲り受けており、その乃木神社は乃木将軍の甥である玉木正之氏が建立したものでした。現在の場所である旧軍人山に移設され、主に世田谷区の氏子地域、代田 1 丁目、弦巻町、経堂町の戦没者が祀られています。
高良神社(こうらじんじゃ)は、主祭神として高良玉垂命(こうらたまたれのみこと)を祀り、毎年6月30日に御祭礼が行われる社です。
この神社の特筆すべき点は、1912年(大正元年)に行われた大規模な合祀にあります。それまで境内や氏子地域に点在していた天祖神社、高良神社、金比羅神社、六所神社、北野神社、御嶽神社、日御碕神社、稲荷神社という8つの神社が、ここに一つにまとめられました。この合祀により、高良神社は地域の様々な信仰を一箇所に集約する重要な役割を担うことになりました。
一つの神社でありながら、地域の多様な信仰の歴史と文化に触れることができます。多くの神々の存在を感じられる独特な雰囲気が、高良神社の魅力となっています。
厳島神社(いつくしまじんじゃ)は、広島県の厳島神社を総本社とする分社です。広島の厳島神社は、海中に立つ鳥居で有名な神社であり、世田谷八幡宮内にある厳島神社もその分霊を祀っています。
主祭神として市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)を祀り、毎年9月の秋季大祭の宵宮に御祭礼が執り行われます。この神社の特徴的な点は、その御祭神が七福神の一柱である弁財天と同一視されていることです。そのため、地元の人々からは親しみを込めて「弁天さま」と呼ばれています。
お社までに小さな参道があるのですが、朱色の橋と小さな池があって、結構風情があります。
厳島神社は、知恵を授かり、財運を高め、子孫繁栄を願い、さらには海上の安全を祈願する場所として広く信仰を集めています。
世田谷八幡宮は、新宿から約 30 分で行ける歴史深きパワースポットです。900 年以上の時を越えて受け継がれてきた伝統と信仰は、地域の人々によって今もなお大切に保存されています。
朱塗りの大鳥居をくぐれば、そこには江戸時代から変わらぬ風景が広がります。力石に挑む武者たちの気概、土俵に響く力士たちの掛け声、そして参拝客の祈りの声。静寂に中に、時代を超えて受け継がれてきた伝統と歴史を感じることができます。
東京観光の際は、ぜひ世田谷八幡宮にも足を運んでみてください。