- 【東京の隠れた聖地】世田谷八幡宮:新宿から30分、900年の歴史と神秘が息づく都会のパワースポット
- 東京・世田谷区の静寂な住宅街に佇む世田谷八幡宮。900年の歴史、江戸三大相撲の伝統、そして都会のオアシスとしての魅力を紹介。初詣や観光に最適な隠れたパワースポット。
招き猫と 500 年の歴史が織りなす神秘の寺院
東京都世田谷区。閑静な住宅街の中に、まるで時が止まったかのような空間が広がっています。そこは、招き猫の発祥の地として知られる豪徳寺。500年以上の歴史を持つこの寺院は、猫好きと歴史愛好家に人気の観光スポットです。
境内に一歩足を踏み入れれば、あなたを出迎えるのは何百もの招き猫たち。その愛らしい姿に心を奪われながら、ふと目を上げれば、歴史の重みを感じさせる建造物群。そして、幕末の激動の時代を生きた井伊直弼の墓所も、静かにその場所を守り続けています。
豪徳寺は、猫好きにはたまらない聖地であり、歴史マニアには興味深い探索の場。そして、都会の喧騒から逃れたい人には、心落ち着く癒しの空間。
本記事ではそんな豪徳寺の見どころを紹介していきます。
豪徳寺
豪徳寺(ごうとくじ)は東京都世田谷区にある曹洞宗の寺院で、正式名称は「豪徳寺山吉祥院」です。この寺院は特に「招き猫」の発祥の地として広く知られています。また、彦根藩主井伊家の大名家墓所として歴代藩主の墓があり、日米修好通商条約調印、安政の大獄、桜田門外の変で知られる 15 代藩主「井伊直弼」のお墓がここにあることでも有名です。
- 参拝時間
- 6:00 〜 17:00
- (お守り・御朱印購入は 8:00 〜 15:00)
- 定休日
- 年中無休
- 電話番号
- 03-3426-1437
- 公式サイト
- https://gotokuji.jp/
- 駐車場
- 参拝者専用駐車場有り
- アクセス
- [小田急小田急線] 豪徳寺駅より徒歩 15 分
- [東急世田谷線] 宮坂駅より徒歩 5 分
- 所在地
- 〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺 2-24-7
猫好きパラダイス!招き猫発祥の地
豪徳寺は、招き猫発祥の地として知られています。境内には、たくさんの招福猫児(まねぎねこ)がお供えされており、小さな猫たちがたくさん並んでいます。
この猫たちは、家内安全、商売繁盛、開運招福のご利益を願い、参拝者から奉納されます。もちろん、私達旅行者も奉納できます。購入し持って帰ることもできます。(大きさによって500円~7,000円)
豪徳寺がなぜ招き猫発祥の地として有名なのか。その所以となる、豪徳寺の招き猫にまつわる伝説があります。
江戸時代、五代将軍徳川綱吉が、この寺の前を通りかかった時、住職の飼い猫が前足を上げて綱吉を招くような仕草をしたそうです。綱吉はその仕草に導かれて寺に立ち寄り、たまたま近くに迫っていた雷雨から身を守ることができたという話です。
この伝説から、豪徳寺は「招き猫」の発祥の地とされ、現在でも境内には多くの招き猫の置物が奉納されています。また、寺では招き猫のお守りや置物なども販売されており、多くの参拝客や観光客が訪れる人気のスポットとなっています。
これらたくさんの招福猫児は、招福殿にあります。
めちゃキュート!三重塔と隠れ猫
境内左手には三重塔があります。高さは 22.5m, すごく迫力があるので、まずは近くに行ってその重厚感を味わってください。
この三重塔には、釈迦如来像、迦葉尊者像、阿難尊者像、招福猫児観音像が安置されているところですが、塔に施された十二支の彫り物に「招き猫」も飾られています。
そして特筆すべきは、この三重塔には、隠れ猫がいるんです。
下の写真は三重塔の側面(仏殿を背にして正面方向から観た塔)です。どこに隠れ猫がいるかわかりますか?
隠れ猫は、二段目の右手にいます。
中央にも招き猫がいますね。
三重塔は 2006年(平成18年)に出来たものですが、素敵な演出ですね。
他にも、ところどころに隠れ猫がいるので、実際に三重塔を探してみてください。
井伊直弼公のお墓
豪徳寺には、日本史上の有名人「井伊直弼」のお墓があることでも有名です。
井伊直弼(いい なおすけ)は、江戸時代末期の大老で、彦根藩主でした。彼は日本の歴史において重要な人物の一人で、特に「安政の大獄」や「桜田門外の変」など、幕末の政治的混乱期に中心的な役割を果たしました。
1860年3月、井伊直弼は江戸城に向かう途中、桜田門外で水戸藩の浪士たちに襲撃され、暗殺されました。この事件は「桜田門外の変」として知られています。
直弼の遺体は、最初は増上寺に埋葬されましたが、その後、豪徳寺に移されました。これは、井伊家と豪徳寺との深い関わりがあったためです。豪徳寺は井伊家の菩提寺(ぼだいじ)の一つとされており、直弼の墓所は現在も豪徳寺の境内に保存されています。
井伊直弼の墓所は、豪徳寺の主要な史跡の一つとなっており、歴史に興味がある人々にとって重要な訪問地点となっています。招き猫と並んで、この墓所も豪徳寺の特徴的な見どころの一つです。
井伊直弼公以外の歴代彦根藩主のお墓もここにあります。
井伊家の大名家墓所となっているだけあって、井伊家のお墓は普通の墓よりも大きいです。
豪徳寺参道の松並木
豪徳寺の山門(正面入口)に至る参道にはとても立派な松並木があり、門をくぐる前からその素敵な雰囲気を味わうことができます。
正門・表参道
豪徳寺の山門、正面入口で正門にあたる門です。
1884年(明治17年)上棟ですが、関東大震災後に再建されているそうです。門の額には「碧雲関」(へきうんかん)と書かれていて、「外の世界と境内を隔てるために建てれられた門」という意味なんだそうです。
境内は落ち着いた雰囲気で、とても静かです。
訪れた日は元旦でしたが、人はそれなりにいつつも厳かな雰囲気でした。
香炉
豪徳寺の香炉は、芸術性の高いデザインが見どころです。かっこいい獅子が香炉に鎮座しています。
香炉は、お香を焚くための器具です。供養や浄化、また瞑想の補助として香が焚かれます。
仏殿
豪徳寺の仏殿は 1677 年に建てられたもの。時間経過が創り出す木造の風合いが、歴史を感じさせます。
本堂
仏殿の奥に本堂があります。
本堂の右手におみくじや絵馬が購入できるところがあります。
梵鐘
豪徳寺には梵鐘(ぼんしょう)、いわゆる「鐘」があるのですが、櫓を含めて美しい佇まいが特徴です。
地蔵堂
地蔵堂は 2020 年(令和2年)9 月に造られたものなので新しくてとても綺麗です。地蔵菩薩半跏像が安置されていますが、全ての色合いが美しいので一見の価値ありです。
なお、地蔵堂が開放されて地蔵菩薩半跏像を観ることが出来るのは土日祝日と、正月三が日、お彼岸、お盆のみです。
猫好き、歴史好きは必見のお寺
豪徳寺は 1480 年から続く歴史ある寺院。500 年以上続くこの寺院は、ゆっくり散策できる、静かで雰囲気がとても良いお寺です。場所は住宅街の中にありますが、周辺も含めてとても静かです。
また、招き猫発祥の地として、猫好きにはたまらないお寺。隠れ猫を含め、どこもかしも可愛いネコだらけなので、猫好きなら必見のお寺です。
歴史深く、猫は可愛く。
世田谷のど真ん中にあり、新宿から 30 分程度で行けるアクセスの良さもうれしいポイント。
豪徳寺へ、是非訪れてみてください。