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ビール好きなら外せない訪問先、ビール博物館!
日本を代表する大手ビールメーカー「サッポロビール」
同社のブランド「黒ラベル」は、現在では日本全国のコンビニエンスストアやスーパーマーケットで必ず購入できる非常にポピュラーなビールです。
サッポロビールは、1876 年に開拓使麦酒醸造所として札幌で設立し、日本最古のビールメーカーとしての歴史を持ちます。
そんな、日本で最も歴史のあるビールの博物館が、北海道は札幌市にあります。
日本のビール史に触れつつ、「創業当時のビールの味」にも触れられるとしたら、、実際に飲んでみたくありませんか?
本記事では、見て、聞いて、味わえる「サッポロビール博物館」をご紹介していきます。
サッポロビール博物館
サッポロビール博物館は、北海道札幌市にあるビール博物館です。サッポロビールの歴史や、日本のビール文化について学べる施設で、1890年に建設された赤レンガ造りの建物が特徴的です。この建物は、もともと札幌製糖会社の工場として使われていましたが、サッポロビールの歴史を伝える博物館として 1977 年に開館しました。
- 営業時間
- 11:00 ~ 18:00
- 定休日
- 12 月 31 日
- 料金
- 無料
- 所要時間
- 約 20 分
- 電話番号
- 011-748-1876
- 公式サイト
- https://www.sapporobeer.jp/brewery/s_museum/
- 駐車場
- 専用の無料駐車場有り
- アクセス
- JR 函館本線苗穂駅北口より徒歩 8 分
- 所在地
- 〒065-8633 北海道札幌市東区北 7 条東 9 丁目 1-1
日本のビール史 150 年を体感!
サッポロビール博物館内は無料で見学することができます。館内に入ったらエレベーターで 3 階へ上がり、見学スタートです。
巨大!煮沸釜!
ビール博物館の見どころの一つがこの巨大な煮沸釜(しゃふつがま)
この巨大な煮沸釜は、英語名ではウォルトパンと言います。ビールの仕込時に麦汁を煮沸するためのもので、この工程が味や香りに大きな影響を及ぼします。ここでホップを加えて煮沸することで、ビール独特の苦みと香りがつけられます。
展示されているのは、札幌工場創業当初である 1965 年から 2003 年まで、実際にサッポロビール工場で使用されていたものです。
釜の直径は 6.1m, 高さは約 10m にもなります。総重量は約 13.5t, 容量 85kt と、どれだけ巨大なのかが数字からも見てとれます。
見学が 3 階から始まるのもこの巨大な煮沸釜を設置するため。スローブを歩き 2 階へ下りながらこの煮沸釜を間近で見学できますが、圧倒されるスケールです。85kt のビールなんて、一人のひとが一生のうちで飲むビールの量を遥かに超えていますね。
サッポロビール博物館は、資料や歴史だけでなく、こういった実際に工場で使われていたものも展示されているため、見学もより楽しめます。
日本のビール史誕生秘話がここに!
2 階にはサッポロビールの歴史についての展示が行われているギャラリーがあります。
ところで、札幌の街並みって特徴があると思いませんか?しっかり区画整理され、京都のように綺麗な碁盤の目のように道路が走っています。
札幌の市街地が綺麗に区画整備されているのは、1869 年に政府が北海道開拓のために「開拓使」という国家機関を設置したからなんです。 (そしてこのとき、当時「蝦夷地」と呼ばれていた地を「北海道」と改名しました)
さて、そんな中、札幌の街づくり(市街地の区画整備・設計と各施設の建設)を行ったり、各地の産業を改革したりしていったわけですが、そこで一緒に「ビール工場」の計画が持ち上がります。
こういった時代の流れがあり、「日本のビール史」と「北海道開拓史」は切っても切り離せない関係なのですが、そもそも何故、ビールなのかと思いませんか?当時日本にはビールという存在自体がありませんでした。
実はその裏には、本場ドイツで厳しい修行を耐え抜き日本人初のビール職人となった人物や、「ビール工場作るなら絶対に北海道だ!」と強い意志で提唱し続けた人物が登場します。
こういった、サッポロビールの前身である「開拓使麦酒醸造所」設立ストーリーをこのギャラリーで知ることができます。
北海道の歴史も知れて、こういった日本のビール史が誕生した瞬間の物語も知れます。また、文書資料だけでなく映像もあるので、飽きずに最後まで楽しめます。
海外旅行者でも安心!うれしい多言語対応
ギャラリーで展示している解説パネルは日本語で記載されているのですが、これらは別言語に翻訳して読めるようになっています。
パネルに掲示してある QR コードをスマートフォンやタブレットなどの端末で読み込むと日本語以外の言語で解説文を読むことができます。
対応している言語は、 英語・韓国語・中国語(簡体字)です。
もし端末を持っていない場合でもご安心ください。各パネルの脇に、翻訳された文章を記載しているボードが設置してあります。
超貴重!昔のロゴや広告ポスター
ビール史以外にも、サッポロビールの創業からのロゴマークや、広告ポスターも展示されています。
明治時代といえば、日本はまだまだ洋服よりも和服が大半だったため、広告に登場するひとたちも着物です。時代が垣間見えますね。
スターホール
1 階にあるスターホールは、ビール工場直送のできたてビールが飲める飲食店です。
スターホールでは、以下の飲み物を楽しめます。
商品名 | 価格 |
---|---|
サッポロ生ビール黒ラベル | ¥400 |
[北海道限定]クラシック | ¥400 |
開拓使麦酒 | ¥450 |
3種飲み比べセット | ¥1,000 |
ノンアルコールビールテイスト飲料 | ¥200 |
ソフトドリンク | ¥200 |
その中でもオススメは「3種飲み比べセット」
黒ラベル、クラシック、開拓使麦酒の三種類全てを楽しめるビールセットです。
各ビールの特徴はこちら
商品名 | 特徴 |
---|---|
サッポロ生ビール黒ラベル | 1977年に発売されて以来ロングセラーになっているサッポロビール主力商品。 麦のうまみと爽やかな後味の完璧なバランス。 ひと口目から飲み終わる瞬間まですっきりとした飲み心地が続きます。 |
サッポロクラシック | ビール本来のうまさにこだわり、副原料を使用しない麦芽100%生ビール。 北海道の豊かな自然の育てた食材たちとの相性抜群です。 飲みごたえと飲みやすさを体験して下さい。 |
開拓使麦酒 | 麦芽100%、ビール酵母が生きたまま入っています。 オホーツク産・富良野産の麦芽、ホップも使用した。 重厚でしっかりした味わいです。 |
黒ラベルは、日本の他社のビールと比べるとまろやかな味わいが特徴。
クラシックは黒ラベルよりも独特の苦味がありより個性的。
そして、個性という意味では開拓使麦酒が一番強いです。独特な味わいがあり、クラシックより若干苦味も強いのかもしれません。
いずれにしても、全部美味しい!
特に、1876 年の創業当時の味わいを目指して作られている開拓使麦酒は、コンビニなどでは購入できないので貴重です。
グラスの大きさは、日本の居酒屋で出てくるグラスビールのグラスと変わらない大きさで 3 杯提供されます。
でも美味しいので量は問題なくあっという間に飲めてしまいますよ。
是非、現代と創業当初のビールを飲み比べてみてください。
ミュージアムショップ
1 階、スターホールの隣にはミュージアムショップもあります。サッポロビールのグッズや、ここでしか購入できない限定のお土産などを購入することができます。
スターホールで飲める、開拓使麦酒が購入できます。日本のスーパーマーケットではあまり見かけないので、スターホールで飲んでみて気に入ったらここで購入できます。
また、サッポロビールのグラスが販売されており、これもとても珍しいです。
もちろん、お土産の定番といえばのお菓子も販売しています。
行った気になれる!3D バーチャルツアー
今まさにこの場で、PC やスマートフォンでサッポロビール博物館内のバーチャルツアーを楽しむことができます。
どれだけの広さがあり、どれだけの規模の展示があるのかなど、訪問前の雰囲気掴みに利用できますのでご覧になってみてください。
サッポロビールの基礎知識
サッポロビールについて簡単にご紹介します。
サッポロビールとは?
サッポロビール(Sapporo Breweries Ltd.)は、日本の大手ビールメーカーの一つで、北海道札幌市にルーツを持つ企業です。現在は「サッポロホールディングス株式会社(Sapporo Holdings Ltd.)」の傘下にあり、国内外でビールや飲料の製造・販売を行っています。
1. 歴史と沿革
サッポロビールの歴史は、1876年(明治9年)に政府主導で設立された「開拓使麦酒醸造所」にさかのぼります。これは、日本で最も古いビールブランドの一つであり、北海道の開拓の一環として設立されました。
「開拓使麦酒醸造所」設立(現在のサッポロビールの前身) | |
「札幌麦酒会社」として民営化 | |
「大日本麦酒」発足(札幌麦酒・大阪麦酒・日本麦酒が合併) | |
大日本麦酒が解体され、「日本麦酒株式会社(後のサッポロビール)」として独立 | |
「サッポロビール株式会社」に社名変更 | |
「サッポロホールディングス株式会社」設立 |
現在では、日本国内だけでなく、アメリカ・カナダ・アジアなど海外市場にも展開しています。
2. サッポロビールの主な商品
サッポロビールは、コンセプト別に複数のビールブランドを展開しています。
商品名 | 特徴 |
---|---|
サッポロ黒ラベル | 1977年発売。スッキリとした味わいで「生のうまさ」を追求 |
ヱビスビール | プレミアムビールブランド。コクが深く、麦芽100% |
サッポロクラシック | 北海道限定のビール。爽やかでスムーズな味わい |
サッポロラガービール | 赤星(レッドスター)と呼ばれる、日本最古のラガービール |
サッポロ生ビール 黒 | 黒ビール(スタウト)で、濃厚なコクと甘みが特徴 |
これらのビールは、日本国内だけでなく、海外でも高い評価を得ています。
3. 企業理念とブランドの特徴
サッポロビールは、「豊かさを創造する」という理念のもと、品質にこだわったビール作りを続けています。特に以下の点が特徴的です。
① 北海道発祥のブランド力
創業地である北海道に根ざしたビール文化を大切にし、「サッポロクラシック」などの地域限定商品を展開しています。
② ヱビスビールのプレミアム戦略
サッポロビールのフラッグシップである「ヱビスビール」は、麦芽100%と長期熟成にこだわり、国内外のプレミアムビール市場で確固たる地位を築いています。こちらも、日本全国のコンビニエンスストアやスーパーマーケットで購入できます。
③ 海外展開
アメリカでは「SAPPORO PREMIUM BEER」として人気を博し、現地生産も行っています。また、カナダの老舗ビールブランド「Sleeman(スリーマン)」を傘下に持つなど、積極的な海外戦略を進めています。
ビール好きなら訪問マスト!札幌で美味しく辿る、北海道と日本最古ビール史の旅
サッポロビール博物館は、北海道開拓と日本のビールの歴史に触れられるとても貴重な文化施設です。赤レンガの歴史的建造物に一歩足を踏み入れると、そこには明治時代から続く日本のビール文化の息吹が今なお息づいています。
巨大な煮沸釜の迫力、当時の広告ポスターに描かれている着物姿の人々、そして何より、実際に創業当時の味を目指して作られた開拓使麦酒を味わえることは、この博物館ならではの体験です。北海道の大地で育まれた麦とホップが織りなす深い味わいは、150年前の先人たちが目指した理想の味に限りなく近いものかもしれません。
札幌観光の際は、ぜひこの博物館へ足を運んでみてください。入館料無料で気軽に立ち寄れる上、スターホールでは3種のビールの飲み比べも楽しめます。展示を見終わった後は、日本のビール史発祥の地でゆっくりとビールを味わいながら、北海道開拓の歴史に思いを馳せてみてはいかがですか。
「北海道といえばビール」。その文化が生まれ、育まれた原点が、まさにこの場所です。