清津峡
清津峡(きよつきょう)は、新潟県十日町市にある、新潟・群馬県境の白砂山(しらすなやま, 2140m)を水源とする清津川が形成した峡谷です。上信越高原国立公園に位置しており、清津峡の中心部は鹿飛橋(しかとびはし)から清津峡小出温泉に至る約 8km の間であり、この両岸の比高は 100 ~ 300m に及びます。全長約 12.5km にわたって、柱状節理の岩肌がそびえ立ち、清津川の流れがダイナミックにうねる、雄大な景観を楽しむことのできる雄大な渓谷です。
清津峡は、黒部峡谷(富山県)、大杉谷(三重県)とともに日本三大峡谷の一つに数えられています。また、1941 年(昭和 16 年)には、国の名勝、及び天然記念物に指定されました。
また、1985 年には、アメリカの旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」の「世界で最も美しい峡谷 10 選」にも選ばれています。
そんな清津峡を楽しむ上で、次に紹介する「清津峡渓谷トンネル」がメインコンテンツになります。観光において「清津峡に行く」は「清津峡渓谷トンネルに行く」とほぼ同義と言えます。
知っておくと現地でドヤれる「柱状節理」とは?
清津峡の特徴でもある柱状節理(ちゅうじょうせつり)について触れておきます。
柱状節理(ちゅうじょうせつり)は、地表に出てきたマグマが冷却・固結する際に体積が収縮するためにできる割れ目のことです。冷却面に垂直に六角柱状ができます。峡谷の断崖に連続して発達する柱状飾理は、その長軸方向が南東方向に 40 度~ 60 度の角度で傾いています。
清津峡渓谷トンネル
清津峡渓谷トンネルは、清津峡観光のための歩行用トンネルです。トンネルは全長約 750m で、往復 30 ~ 40 分ほどで歩くことができます。トンネル内では、清津川の両側にそびえる柱状節理の岩肌を間近で見ることができます。
また、トンネル内ではアートな演出がされており、トンネル内を歩いているだけでも様々な幻想的な雰囲気を楽しめます。
- 営業時間
- 3 月から 11 月 8:30 ~ 16:30
- 12 月~2 月 9:00 ~ 15:30
- 定休日
- 年中無休(降雪・積雪状況により臨時休坑になる場合があります)
- 電話番号
- 025-763-4800
- 駐車場
- 約 155 台 / 無料(第 1 駐車場・第 2 駐車場・第 3 駐車場)
- アクセス
- 車: 関越自動車道 塩沢・石打 IC から国道 353 号線を走行し約 25 分
- 電車: JR 越後湯沢駅から森宮野原行き急行バスに乗車し清津峡バス停で降車、そこから徒歩 30 分(2km)
- 所在地
- 〒949-8433 新潟県十日町市小出
清津峡に訪れる年齢層は様々です。
パノラマステーション「ライトケーブ」: 自然と光と水が映し出すフォトジェニックな絶景
清津峡渓谷トンネルの終点には、パノラマステーションと呼ばれる場所があり、非常に幻想的な光景が待っています。ここでは、トンネルの終端から見える清津峡渓谷と、トンネルの半円、そして差し込む光が水面(水盤鏡)に反射し、日常では見られない幻想的な光景に出会えます。
清津峡の景観を反転して映す「水盤鏡」が幻想的な眺めを作り出しています。半面鏡のステンレス板がトンネル全体を覆い、荒々しい岩の形、鮮やかな緑、青緑色の河水を、様々な反射によって内部に取り込みこの幻想的な光景が作り出されます。まさに、自然と人工物が織りなすアートです。
その光景はとても美しく、訪れる全ての人を魅了します。
また、トンネルの先からは、清津峡渓谷の美しい風景を眺めることができます。
この、そびえ立つ柱状節理の岩肌が、清津峡渓谷が日本三大渓谷に数えられ、そして国の名勝や天然記念物に指定される所以です。
タオルは必須。必ず持参しましょう。
清津峡渓谷トンネルの終点には水が張られており、トンネルの端を歩けば靴を履いたままでも先に行けないこともない(水深 0.5 ~ 2㎝ 程度)ですが、かなりの高確率で濡れます。
清津峡に行く際は、タオルを必ず持って行きましょう。多くの人は靴と靴下を脱いで裸足で水に入ります。
色の表出: 幻想的な 5 つのライトアップ
パノラマステーションにたどり着くためには、トンネルを 750m 歩く必要がありますが、「色の表出」と題されたライトアップの演出があり、退屈せずにトンネル内を進めます。
自然の 5大要素である(木、土、金属、火、水)をテーマとして、それぞれ緑・黄・赤・オレンジ・青のライトアップでトンネルを彩ります。
これらは非常に幻想的な空間となっている上に、色によって感じる印象が違うため、歩いているだけでも楽しいです。
3 つの見晴らし所: アートと絶景
パノラマステーションまでの 750m のトンネルの中には、3 つの見晴らし所があり、それぞれ違ったコンセプトで横穴が存在しています。この見晴らし所からは、清津峡渓谷の絶景を間近で見ることができます。
第一見晴所
第一見晴所はシンプルな横穴です。休憩のためのベンチが設置されている他、横穴の終点からは清津峡渓谷の絶景を間近で見ることができます。
第二見晴所: 見えない泡
第二見晴所には「見えない泡」というテーマで横穴がデザインされており、鏡で外観を覆われたトイレが中央に設置されています。
実はこのトイレ、中がマジックミラーになっていて、トイレの中から清津峡の風景を楽しむことができます。
また、第二見晴所からも、雄大な清津峡渓谷の姿を間近で見ることができます。
第三見晴所: しずく
第三見晴所は、「しずく」というテーマでデザインされています。
湾曲した壁にちりばめられた霞のしずくのような形の鏡が、外の風景を反射しながら内部に取り込みます。また、そこに映る自分の姿もさまざまな角度で反射し、非現実的な空間を作り出しています。
第三見晴所からは、清津峡渓谷特有の柱状節理を最も間近ではっきりと見ることができます。
チケットはトンネル入口で
清津峡渓谷トンネルに入るための入場券は、トンネルの入り口で購入できます。
現金、クレジットカードを始めとして、QR コード決済など、様々な決済方法に対応しています。
カフェと温泉の足湯で癒やし: エントランス施設「ペリスコープ」
清津峡渓谷トンネルの隣りには、エントランス施設「ペリスコープ」があり、1 階のカフェでお土産や軽食の購入、そして 2 階では足湯を楽しめます。
お土産も、地域の特産品から清津峡のオリジナルグッズまで、上質なものが多いです。
絶景とアートが織りなす幻想的な日本の美
清津峡では、四季折々の自然を楽しむことができます。春は新緑、夏は青々とした木々、秋は紅葉、冬は雪景色と、一年を通して美しい景観が楽しめます。
そして、そこにアートの力が加わることで作り出されるより幻想的な風景、空間。
こんな体験ができるのは、日本の観光地でも数少ないです。とても希少な観光スポットです。
清津峡渓谷トンネルは、自然の造形美とアートが融合した、人気の観光スポットです。旅行など新潟に訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。