現存十二天守とは?をやさしく簡単にわかりやすく解説!

現存十二天守とは?をやさしく簡単にわかりやすく解説!

現存十二天守とは?

**現存十二天守(げんそんじゅうにてんしゅ)**とは、日本に現存する江戸時代以前に建てられた天守(城の最も高い建物)のうち、幕末までに建造され、現代まで大きな改築・復元を受けずに残っている 12 ヶ所の天守閣のことを指します。

現存十二天守一覧

以下の12の城の天守が、江戸時代から残っている「現存天守」として認められています。

現存十二天守一覧
城名都道府県建造年(現在の天守)
弘前城青森県1810年(文化7年)
松本城長野県1594年(文禄3年)
丸岡城福井県1576年(天正4年)
犬山城愛知県1601年頃(慶長6年頃)
彦根城滋賀県1622年(元和8年)
姫路城兵庫県1609年(慶長14年)
松江城島根県1611年(慶長16年)
備中松山城岡山県1683年(天和3年)
丸亀城香川県1660年(万治3年)
松山城愛媛県1854年(安政元年)
宇和島城愛媛県1671年(寛文11年)
高知城高知県1749年(寛延2年)

これらの天守は全て国の重要文化財に指定されており、姫路城は特に価値が高く評価され、1993年に世界文化遺産に登録されています。それぞれの天守には独自の建築様式や特徴があり、日本の城郭建築の貴重な歴史的資料となっています。

これらの天守が現存している理由としては:

  • 廃城令の際に地元住民によって保護された
  • 明治時代以降も軍事施設や公園として活用された
  • 戦災を免れた
  • 地域による保存活動が活発だった

などが挙げられます。

一方で、これら以外の多くの城郭は、明治維新後の廃城令や第二次世界大戦での空襲などにより失われました。そのため、これら12の天守は日本の城郭建築の歴史を今に伝える貴重な文化遺産として、特別な価値を持っています。

現存十二天守の特徴

  1. 江戸時代以前の建築 これらの天守は、明治時代の廃城令や戦災、大火などを免れ、江戸時代以前に建造されたものが今も残っています。

  2. 完全なオリジナルの構造 修復や補修は行われているものの、大規模な再建や復元はされていません。

  3. 国宝・重要文化財に指定 12のうち、以下の5つの城の天守は国宝に指定されています。

  • 国宝:姫路城、彦根城、松本城、犬山城、松江城
  • 重要文化財:その他の7城(弘前城、丸岡城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城)

関連する用語

  • 復元天守:江戸時代以前に天守が存在したが、戦災や老朽化で失われた後、近代になって再建された天守(例:大阪城、名古屋城)。
  • 模擬天守:本来天守が存在しなかった、あるいは史実とは異なる形で新しく建てられた天守(例:小田原城、岡崎城)。

まとめ

「現存十二天守」は、日本の城郭建築の貴重な遺産であり、それぞれの城が異なる歴史や特徴を持っています。戦国時代や江戸時代の雰囲気を感じることができるため、城好きや歴史ファンにとっては訪れる価値の高い名所となっています。

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