衝撃。言葉を失うリアルな体験。大阪空襲を現代に伝える「ピースおおさか 大阪国際平和センター」

衝撃。言葉を失うリアルな体験。大阪空襲を現代に伝える「ピースおおさか 大阪国際平和センター」

ピースおおさか 大阪国際平和センター

ピースおおさか 大阪国際平和センター

ピースおおさか 大阪国際平和センターは、第二次世界大戦での大阪空襲の記憶と平和への願いを伝える施設です。館内には、大阪空襲当時の写真や映像、遺物などが展示され、戦争の悲惨さや当時の大阪の様子、人々暮らしや文化に触れることができます。1991 年に開館し、2015 年にリニューアルオープンしました。

営業時間
9:30 〜 17:00
定休日
毎週月曜日
12 月 28 日~ 1 月 4 日
祝日の翌日(12月 〜 7月の間)
料金
大人: 250 円, 高校生: 150 円, 小・中学生: 無料
所要時間
約 50 分
Wi-Fi
無料で利用可能 (SSID: peace-osaka)
電話番号
06-6947-7208
公式サイト
https://www.peace-osaka.or.jp/
駐車場
森ノ宮駐車場(143台)【平日】400円/1時間【土日祝】500円/1時間 (MAP)
アクセス
地下鉄森ノ宮駅 1 番出口より徒歩 3 分
所在地
〒540-0002 大阪府大阪市中央区大阪城 2-1

最寄り駅出口からピースおおおさか入口までの経路

最寄り駅である地下鉄森ノ宮駅の 1 番出口からは徒歩約 3 分ほどでピース大阪に到着できますが、建物の裏手に到着するため、通路を回り込んで入口に行く必要があります。

ピースおおさか 入口までの経路

ピース大阪の裏手に着いたら、階段を上ります。

階段を上る

階段を上ったら、そのまま通路を進めばピース大阪の入口に到着できます。

ピース大阪入口

チケットの購入

エントランス

入館にはチケットが必要です。館内に入ると発券機がありますので、そこでチケットを購入し、受付で入館券を提示します。

発券機

入館券

展示エリアと所要時間

ピース大阪は全 3 階、3 つのエリアを含む、全 5 箇所の展示スポットがあります。順路としては、2 階、1 階、3 階の順に見て行くことになります。ゆっくりと全て巡ると所要時間は 40 〜 50 分ほどです。

館内

2 階展示室(A, B, C ゾーン)

2 階展示室では、や、主に戦時下の大阪、そして日本が第二次世界大戦に至った経緯、国政情勢などが、当時の遺物、写真、映像、年表などで展示されています。

大阪大空襲

A ゾーンでは、「昭和 20 年、大阪は焼き尽くされた」という題目で、第一次大阪大空襲後の千日前(大阪市中央区)歌舞伎座屋上から北の方の風景(1945 年 3 月 14 日頃)が大きなパネルで展示さています。

Aゾーン

空襲によって一面焼け野原になった大阪の街、とても衝撃的です。是非、実際に間近で見てほしいです。私は言葉を失いました。

Aゾーン

空襲で実際に被弾した水筒。炸裂したものが水筒に直撃したと解説文に書かれていました。これも、実際に間近で見ると生々しく、非常に衝撃的です。

水筒

第一次大阪大空襲は、1945 年 3 月 13 日深夜から 14 日未明にかけて行われました。

B-29 爆撃機約 270 機が投下した焼夷弾約 5 万発によって、大阪市中心部は壊滅的な被害を受け、推定死者約 3 万人、行方不明者約 1 万人が出たと言われています。これは、東京大空襲に次ぐ被害規模です。

  • 焼失面積:約 16 k㎡
  • 全壊家屋:約 27 万戸
  • 半壊家屋:約 10 万戸

この空襲は、大阪の都市機能を麻痺させ、終戦への道筋を早める大きな打撃となりました。

国際情勢と第二次世界大戦〜日本はなぜアメリカと戦争をしたのか

Bゾーン

B ゾーンでは、「世界中が戦争をしていた時代」という題目で、主に日清戦争、日露戦争から太平洋戦争までを辿り、日本が戦争に突入した経緯などを展示しています。

映像コンテンツで当時の情勢などが解説され、当時、どんな出来事があったのか、日本はなぜ戦争したのかなど、歴史や背景を知るのにとても役立ちします。

映像コンテンツ

こちらは日清・日露戦争から太平洋戦争までの年表。太平洋戦争の未期、日本各地はアメリカ軍の空襲を受けました。なぜアメリカと戦争をしたのか、当時の日本が選んだ外交・軍事の方針と行動を年表で振り返ることができます。

年表

反対側には、「新兵器の登場と被害の増大」と題して、兵器の移り変わりを展示しています。

兵器の移り変わり

飛行機、戦車、潜水艦などの新兵器の開発、大量投入が勝敗の行方を決するとともに、とてつもない被害をもたらしました。科学技術の著しい進歩が、戦争の形をすっかり変えてしまった様子をこの展示で辿れます。

戦時下の大阪の暮らし

Cゾーン

C ゾーンでは、戦時下の人々の暮らしが展示されています。

学校の教室に見立てたこの展示は、「子どもたちの戦時下の暮らし」と題し、戦争の時代、子どもたちはどう生きたか。栄養事情が急速に悪くなる中、「立派な少国民」として戦争に協力し、空襲にも、精一杯対応した子どもたちの姿を知ることができます。

Cゾーン

当時と同じ大きさの机には、タッチパネル方式の映像コンテンツが埋め込まれていたり、当時の遺品が展示されており、当時の様子を知ることができます。

展示と映像コンテンツ

展示と映像コンテンツ

他にも、「戦時下の大阪の暮らし」と題して、人々の当時の暮らしの様子を、非常に沢山の遺品と共に展示しています。

Cゾーン

Cゾーン

Cゾーン

Cゾーン

大阪空襲体験画

2 階から 1 階へと降りるスロープでは、空襲を体験された方が当時の状況を思い出し描いた大阪空襲体験画が展示されています。

大阪空襲体験画

一つ一つの絵の脇に、当時の状況が解説として記載されています。絵の中で起きている出来事が本当に衝撃的です。どれだけの恐ろしさだったのか推し量ることもできないくらいに。それだけ、大阪空襲が大変なものであったのだと実感させられます。

1 階展示室(D ゾーン)

1 階展示室では、大阪空襲で破壊された壁などの、当時から残っているものを実際に展示しながら、当時の様子を伝えています。

1 階展示室

こちらは、空襲に使われた焼夷弾のレプリカ。

1 階展示室

焼夷弾は、火をつける薬剤を詰めた爆弾です。落とされるとすぐに炎が上がり、攻撃対象を焼き尽くします。油脂を使った M69 焼夷弾(約2.7kg)は木造家屋が多い日本の攻撃のために開発されました。焼夷弾は、まとめられた状態で上空から次々と投下され、時限装置によってばらばらになりました。さらに、屋根を突き破りやすくするために、リボンがつけられ、まっすぐに落ちるように工夫されました。大量に投下されることで、消火活動を阻止し、都市を焼き尽くすことが目的でした。

1 階展示室

防空壕体験

戦時下に日本の家々の軒先などに掘られていた防空壕が再現されています。

防空壕

この防空壕の中に入ることができ、音声やライトで実際の空襲を再現した状況を体験することができます。

実際に入ってみると、非常に暗いです。

防空壕

この狭い穴の中で、空襲時を再現した音声などが流れるのですが、正直言って結構怖いです。現実だったらと思うととても怖くなりました。ですが、こういった体験ができる箇所は多くはありません。疑似体験とはいえ、とても貴重な体験ができると思います。

刻の庭

1 階にある中庭には、刻の庭(ときのにわ)という、大阪空襲で亡くなられた方々を追悼し平和を祈念する場所が設けられています。

刻の庭

このドームの中には石碑があり、大阪空襲で亡くなられた方々一人一人の名前が刻まれています。

刻の庭

3 階展示室(E, F ゾーン)

3 階展示室では、終戦後から現代に至るまでの大阪の復興の様子が展示されています。

  • 焼け野原から大都市へ
  • 占領下の大阪と闇市
  • 発展する大阪と人々の暮らし
  • 今、この瞬間にも平和は脅かされている
  • 大阪の復興からみた平和の発信
  • 平和を求めて

歴史の記憶と平和への祈りを刻む場所

ピース大阪

大阪城公園の緑豊かな一角にひっそりと佇むピースおおさかは、大阪空襲の悲惨な記憶と平和への熱い願いを静かに語りかける場所です。

かつて燃え尽きた街並みと、戦火に散った無数の命。そんな想像を絶する光景を目の当たりにした時、きっと胸の中に熱いものが込み上げてくるでしょう。

ピース大阪

戦時中の大阪の暮らしを伝えるパネルや、実際に投下された焼夷弾の実物展示。これらの遺物は、戦争の悲惨さを決して忘れてはならないという強いメッセージを伝えてくれます。

ピース大阪

さらに、戦争体験者による証言会や、平和に関する講演会、映画上映なども定期的に開催されています。これらの催しに耳を傾けることで、戦争の現実と平和の尊さをより深く理解することができます。

かつての悲しみを乗り越え、平和な未来を築き上げるために、ピースおおさかは今なお重要な役割を担っています。

大阪城観光の際には、ぜひピース大阪に立ち寄り、戦争の歴史と平和の大切さを肌で感じてみてください。

ピース大阪

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